HSKK口試にチャレンジしてみようと思うんだけど、どんな試験なんだろう?
どうやって試験勉強したらいいんだろうか?
そういう疑問に役立ててもらえるように、記事を書いてみました。
この記事を書いている私は、HSK4級、HSKK口試<初級>に合格した程度でブログを書いているSAGOJO です。
また、(2020年7月9日現在)3日後にHSKK口試<中級>、3度目のチャレンジを控えている状況です。・・・その後、めでたく合格いたしました。その記事はこちら。

HSK4級に合格してから、「次はHSK5級へのチャレンジ!」と思いました。
・・・が、HSKK口試の初級は学習目安として「200語前後の常用単語を習得している者」とあり、「HSK4級で学んだ単語や文法も定着するんじゃね~か」と思い、復習も兼ねてHSKK口試にチャレンジしました。
中国語検定HSKK口試とは?

HSKは中国政府教育部(日本の文部科学省に相当)直属の機関である「孔子学院总部/国家汉办」が主催し、中国政府が認定する資格です。
(主催団体は、中国政府教育部 孔子学院总部/国家汉办)
そのため、HSKの成績報告は、中国国内だけでなく、日本国内、そして世界中で公的証明として活用することができます。
(引用:HSK日本実施委員会ホームページ)
ちなみにHSKK口試は、HSKの中でスピーキング能力を図る試験です。
日本語訳で「漢語水平口語考試(Hanyu Shuiping Kouyu Kaoshi)」のピンイン表記の頭文字をとって「HSKK」といいます。
私が受験しているHSKK口試は初級、中級、高級と3段階あります。
詳しくはHSK日本実施委員会ホームページのリンクを貼っておきますので、そちらを見てもらったほうが早いのです。
初心者の私がHSKK口試<初級>に取り組んだ勉強方法

HSKK口試<初級>の試験内容はこんな感じ。
パート | 形式 | 問題内容 | 問題数 | 時間 |
第1部 | 復唱 | 放送を聴いて、その文章を復唱する。 | 15題 | 4分 |
第2部 | 聞き取り | 質問を聴いた後、それについて端的に答える。 | 10題 | 3分 |
(準備時間) | (第3部分に対する解答の準備) | 7分 | ||
第3部 | 読み取り | 問題用紙に書かれた2つの質問(ピンイン付記)に対して回答する。5語以上の言葉を使って答えること。 | 2題 | 3分 |
※スマホ画面の方は、表を横へスクロールして見てください。
私はHSKK口試<初級>の勉強方法は、この公式過去問題集を買って独学しました。
HSK(筆記試験)に比べて過去問題集や参考書が少ないです。
勉強で使った物と、勉強方法は次のとおりです。
用意するもの
パソコン(中古パソコンで十分)
中古ノートパソコン30,000円で、十分な性能がありますよ。
お探しならこちらをオススメ:ジャンクワールド
ICレコーダー
MP3プレーヤー(またはスマホ)
中国語検定HSK公式過去問集<口試>2013年度版
(問題文の音声ファイルは事前にダウンロードが必要です)
中国語能力認定試験 新HSK公式過去問題集 口試 [2013年度版]
第1部「復唱」問題の勉強方法
- 問題文の音声ファイルをパソコンにダウンロードする
- ICレコーダーに問題文の音声ファイルをコピー
- 過去問の解答欄を見ながら、音声を聞いてシャドーイングで練習
始めのうちは、問題文の音声についていけないくらい早く感じます。
なので、ICレコーダーのスピード調整機能を使って、ゆっくり復唱できるスピードまで調整します。
単語、単語を流れるように話せるまで、何度もシャドーイングの練習を繰り返します。
ある程度、問題文にも慣れてきて、暗唱できるものがいくつか出来たら、次。
自己テストをします。
やり方はこんな感じ・・・
- MP3プレーヤー(またはスマホ、PCでも可)に、問題文の音声ファイルをコピーします
- 用紙にコピーした過去問題集と、黒マジックも用意。
問題文を(MP3で)聞きながら、ICレコーダーに復唱する自分の声を録音します。
この時、スピードも通常に戻した状態で何も見ずに、聞いた音声をそのまま復唱してください。
復唱問題を全部答えた後で、録音した自分の音声を聞き採点していきます。
単語、単語を途切れることなく、はっきりと復唱できていたら
「○正解」 とする。
該当する問題文を黒マジックで塗りつぶす。
録音した音声で単語が抜け落ちていたり、途切れ途切れで、ぎこちなく復唱していたら・・・
「×不正解」にします。
該当する問題文は塗りつぶさずに、そのまま残します。
抜け落ちた単語や、発音しづらい単語などはマーカーを引いて印象付けておきましょう。
第1部「復唱」の採点後は、こんな感じになります。

「復唱問題」を採点してわかることは・・・
黒く塗りつぶしたものは・・・
「聞き取れて、覚えて答えられるもの」
塗りつぶされていないものは・・・
「聞き取れず、あいまいに答えているもの」
と見分けがつきます。
今度は、あいまいに答えていたものだけを集中的にシャドーイングして暗唱します。
第1部の「復唱」問題はこのようにして勉強しました。
第2部「聞き取り」問題の勉強方法
初級の第2部は、放送される問題文に対して、簡潔に答えるという「聞き取り」問題です。
例えば
問題文:「今天冷不冷?」
(今日は寒いですか?)
自分の答え:「今天很冷(または、今天不冷」
(今日はとても寒いです)または(今日は寒くないです)
と質問に対して、答えを録音する形式です。
答えが事実かどうかではなく、とにかく答えることが大事!
こちらも第1部「復唱」と同じ勉強方法・・・
- まずは問題文を見ながら質問と解答を声にだしてシャドーイング。
- 「こういう質問には、こう答える」というパターンを覚える。
- ひたすらシャドーイングして覚える。
- ある程度、慣れてきたら自己テストをする。
- 問題文をMP3プレーヤーで聞きながら、ICレコーダーへ解答を吹き込む。
質問文に対してはっきりと解答していたら・・・
「○正解」
問題文を黒く塗りつぶす!
逆に答えがあいまいで、モゴモゴした解答だったら・・・
「×不正解」
問題文を塗りつぶさずに残しておきましょう。
解答できなかった箇所のみ、更にシャドーイングして暗唱していきます。
「復唱」と「聞き取り」の向上ポイント
過去問題集の音声ファイルの使い方としては、始めのうちはシャドーイングを正しく発音できるように、ゆっくりとスピードを落としてシャドーイングすることをおすすめします。
けれども・・・「HSK公式過去問集」は2013年度版とあって古いのか、本試験と比べて出題のスピードが遅く感じます。
なので慣れてきたら、再生スピードを1.2倍速くらいで聞いて、答えるトレーニングを重ねた方が良いです。
実際、試験で
「え?なんか出題の放送、はえぇ!」と、
私は焦りました・・・
過去問題集の音声ファイル1.2倍速が、本試験の放送の早さと同じだと思っていた方よいです。
第3部「聞き取り」問題の勉強方法
「問題用紙に書かれた2つの質問(ピンイン付記)に対して、5語以上の言葉を使って答える。
(引用:中国語検定HSK公式過去問集<口試>2013年度版)」
例えば問題文はこんな感じ・・・
問題:
你的汉语老师怎么样?请介绍一下。
(あなたの中国語の先生はどうですか?ちょっと紹介してください。)
という問題に対して、あなた自身の考えを中国語で伝える問題です。
この問題に対しての模範解答はこちら
我的汉语老师很漂亮,会唱歌,会跳舞,
(私の中国語の先生はとてもきれいな方で、歌を歌うこともでき、ダンスもできます。)
还会和我们一起打篮球。
(また、私たちと一緒にバスケットボールもします。)
我们都很喜欢她。
(私たちはみな彼女のことが好きです。)
どうですか?
この文章がなんとなく読めて、理解できる人は暗記・暗唱するのも良いと思います。
ただ、1問、1問、暗記・暗唱も良いのですが、試験の時間配分は解答する準備時間に2問まとめて7分与えられています。
ですから1問が約3分程度。
試験中に覚えた模範解答を思い出しながら、記憶をたどって、書き出していたら・・・時間が足りません。
なので、「こういう質問には、こう答えよう」みたいな基本パターンを暗記しておいた方がいいかもしれません。
もちろん、ここでも事実を書く必要はなく、いかに早く作り話しを考えて、話すかが重要になります。
HSKK口試<初級>受験してみての感想

HSKK口試<初級>の過去問を見ると、単語の一つ一つは簡単です。
しかし、これが
「話す!」
となると難易度はムチャクチャ高くなります。
余談ですが、私が受験した時の会場には大人6人、小学5~6年生くらいの子が5人いました。
「なにっ!小学生が受験するレベルかよ!!」
って、オジサン驚きました。
Σ(・□・;)
「きっと優秀なこの子たちが20年後には、僕の上司になっているんだろうな・・・」と、未来を予測した瞬間でした。
さて、本題に戻りまして
第1部「復唱」問題の感想
放送から流れて来る問題文の後にチャイムが鳴った後に、復唱するわけですが・・・
音声:「电影晚上八点开始」
チャイム:「 ピンポーン 」
自分が復唱:「ディエイン ワンシャン バ…バァディエン・・・ん?・・・かい・・しぃ」
この「のチャイム音と同時に、聞いた内容が ピンポーン 」
(# ゚Д゚)
吹っ飛んでまうわっ!
・・・あのチャイムが強敵です!
文章を見て読むのは、漢字が読めるのでイケるですが、日本語にはない音を聞いて、直後に復唱するとしても・・・
超ムズいっ!!
なるべく音の意味を日本語に変換しないように、聞いた音をそのまま口に出すように心がけるのですが・・・
ムズぃ。
日頃のシャドーイング学習がとても重要だと痛感しました。
効率よくシャドーイング学習するにはこちら
第2部「聞き取り」問題の感想
「何について質問されているのか?」
ある程度、それを予測して答えるようにします。
聞き取りの問題は1回しか放送されず、しかも10秒以内に解答しないといけません。
放送の問題を頭の中で日本語訳に変換していたら、問題文も忘れてしまうし、解答する時間もなくなってしまいます。
なので、聞いた問題文が「あ!たぶん、●●ついて質問されている」と、直感的に思ったことに対して、覚えている単語を組み立てて、
とにかくしゃべる!
例えば
問題文:「你有电脑吗?」
と、聞こえてきたら
「电脑」ってなんだっけ?と「电脑」が何か思い出そうとせずに
「你有●●吗?」の部分から、「あなた●●を持ってますか?」って質問されているぞ!
と察して、「我有 ディエンナオ 」と、「我有」+「聞こえてきた音」を加えて、そのまま話すような感じです。
ここで「『电脑』って何だっけ?」とか、「『ディエンナオ』の発音おかしくないか?」と、迷うことはやめましょう!
1問 10秒しかありませんからね。
第3部「読み取り」問題の感想
問題文に対して、自分なりの答えを簡単に書いて、中国語に訳してみるトレーニングが大切だと思います。
模範解答を丸暗記することも一つですが
自分の考えを中国語に訳して覚えておくと、試験以外でも使えます。
自分の考えを作文にするときは、「主張」と「理由」の文章をいくつかパターンを作っておく便利です。
例えば
「主張」は
我喜欢看电视
(私はテレビを見るのが好きです。)
「理由」は
因为看电视很有趣,所以我喜欢看电视。
(テレビを見るのは楽しいので、だから私はテレビを見るのが好きです)
と簡単な構文「因为~所以・・・」とか、「一边~一边・・・」を使っていくつか文章を自作して覚えておくと慌てずに点が取れやすくなります。
また、自分で作文した文章は、中国人の友達や講師などに添削してもらい、できたら添削してもらった文章を読み上げてもらいます。
その時にICレコーダーで録音しておくと、オリジナルの模範解答ができちゃいます!
ぜひ、身近に中国人の友達か、中国語の講師と仲良くなれるよう交流しておくこともオススメします。
交流先として、中国語スクールは最適です。
理由は簡単、みんな中国語を学びたい意欲のある人ばかりだから!
そんなスクールもこちらの記事で紹介しています。

HSKK口試<初級>に合格してみて感じたこと

37歳、まったくの初心者から始めた中国語の勉強。
こんなビールと、ストレスで私の腐った脳ミソでも
「やってやる!」
と行動し続けると、ちゃんと結果はついてくるもんだと実感しました。
HSK4級に合格してから、「学習目安、単語200文字程度ぉ~イケるかも~」と、調子ブッコいて挑んだ1回目のHSKK口試<初級>は、見事に散りました・・・
ちなみに、合否の基準は100点満点中、60点以上が合格ラインとなります。

結果は52点で、不合格。
けど、チャレンジしてわかったことは
「あれ?ワタス、こんなに点数取れるじゃん・・・」と、
思ったより点数が取れて良かったことでした。
「じゃ、もう少し勉強したら合格できるかも!」と気を取り直して、2回目のチャレンジ!
謙虚に継続するところ、結果はついてくることを知りました。

2回目の結果は、70点で合格!!
まとめ

HSKK口試<初級>を合格した私SAGOJOが使ったものは
こちら
①パソコン(中古パソコンで十分)
中古ノートパソコンが30,000円で買えます。
お探しならこちらをオススメ:ジャンクワールド
②ICレコーダー
③MP3プレーヤー(またはスマホか、PCでも可)
④中国語検定HSK公式過去問集<口試>2013年度版
⑤中国語能力認定試験 新HSK公式過去問題集 口試 [2013年度版]
- 問題文の音声はICレコーダー、スマホかMP3プレーヤーに取り込んでおく。
- 過去問集は持ち歩けるサイズに縮小コピーしておく。
- 始めは音声スピードをゆっくりに、慣れてきたら1.2倍速でシャドーイング。
- 自己テストはMP3プレーヤーで問題文を聞き、ICレコーダーへ解答を吹き込む。
- 採点の「正解」は問題文を塗りつぶし、「不正解」のみを残して、あいまいな箇所を見分ける。
- 「読み取り」問題は、模範解答を丸暗記か、構文を使って自分の考えを作文する。
- 自作した「読み取り」問題の解答は、上級者に添削してもらって、音読してもらった音声を録音しておくとオリジナル模範解答になる。
以上、HSKK口試<初級>についての説明や、私の体験談を交えての勉強方法など、記事があなたのお役に立ちましたら下のバナーをポチッとお願いします。
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